漢方薬を服用中ですがカゼを引いてしまいました。漢方薬は服用しつづけてもよいでしょうか。またカゼでなくても別の症状が出た場合はどうでしょう。
ある病気(多くは慢性病)の治療のために漢方薬を服用しているとき、カゼを引いたり、また別の症状が出てきたり、体調が変化したりすることがあります。
まずカゼの場合です。非常に軽症の場合はそのまま服用していても結構です。初期や中期で症状が激しくなったときには、それまでの漢方薬を一時的に中止するのが原則です。そして診察を受けカゼの症状に合った漢方薬を別に処方してもらいます。というのも、このようなときには多くは実証であり、とくに体の生命力を高める薬(補薬)を飲んでいると、カゼを悪化させてしまうことがあるからです。ただなかには、カゼのときに飲んでもよいものもありますから、事前に聞いておくとよいでしょう。
もし漢方的な診察を受けられないときには、電話で相談するか、中止してまずカゼの治療を心掛けてください。このときに西洋薬を飲んでも結構です。ただ長引いたカゼのときには、体が弱ってくることが多く西洋薬より漢方薬のほうがふさわしいので、診察を受けるのが得策でしょう。
別の症状が出たり、体調が変化したときには、①新たな病気が出現した、②漢方薬の瞑眩(めんげん)、③漢方薬の副作用、などが考えられます。②と③はその薬を服用し始めたときに起こることがほとんどです。漢方薬を中止すべき場合としなくてもよい場合がありますが、いずれにしてもすぐ相談してください。もし心配でしたら、相談するまで一時的に中止してみても結構です。