慢性病で西洋薬を服用しています。漢方治療に変えたいのですが、西洋薬を中止してもよいでしょうか

薬や病気にもよりますが、数カ月以上服用している場合には、漢方薬を飲み始めても、すぐには西洋薬を中止しないほうがよいといえます。なぜなら、その薬に体が慣れており、急に変更すると体のバランスがくずれる危険性があるからです。漢方薬としばらく併用し、体の状態がよくなることを確認してから、少しずつ西洋薬の量を減らしていき、最終的に中止するのがよいでしょう。 

例えば最近問題となっているアトピー性皮膚炎のステロイド軟膏ですが、急に中止すると皮膚の症状が悪化する(リバウンド現象)ことが知られています。その他精神安定薬、睡眠薬、喘息の気管支拡張剤、ステロイド剤を含めたホルモン剤、降圧剤、狭心症の治療薬、胃潰瘍の治療薬なども同様です。 

また高血圧、痛風、糖尿病など病気によっては漢方薬を飲んでも検査値が下がらない場合も出てきます。このようなときには併用が必要です。ただ数値が下がらなくても、体の症状は軽快することもよく経験します。このような場合にも併用が必要です。もちろん漢方薬だけの治療で数値が下がることもあります。 

いずれにしても、必ず医師や薬剤師に相談して決め、安易に自分で勝手に中止することはよくありません。

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